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村田 あい さん
建築科(2011年3月卒業)
私は3級まで取得していたので、2級を受験しようとしたところ、先生から准1級を受けてみないかといわれ受験しました。
2級を受験していなかったので、わからないことは他の人よりもたくさんあり苦労することも多かったのですが、2ヶ月間毎日放課後に練習をしたので合格することができました。
受験してみて思ったことは、繰り返し練習をしたらだんだん上達していったので毎日の練習はとても大切だと思いました。
この資格を受験してからは、住宅の設計関係の仕事をしたいと思うようになっていたので、設計関係の職場に就職が決まって本当によかったです。准1級の資格取得があったからこその進路決定だったなと思います。
これからは就職先でもこの資格を活かして頑張ろうと思います。 |
■先生の熱い思いが伝わってまいりますが、今後の目標などございますか?
はい。わたくしは、CADは単にコンピュータによる設計製図のための一道具に過ぎないという今までの見方ではなく、図面の作成、運用、管理など、一連の業務のながれをひとつにしてCADの業務として考えなければならないと感じます。
実社会ではすでにほとんどの設計業務がCAD化され、より広範な知識と技能が要求される時代となっています。手描き教育や製図の概念といった基礎教育は当然必要ですが、時代にあったスペシャリストを育成し世に送り出すという意味では、CAD教育への取り組みは、まだまだ不足しているような気がします。そのような背景から、今、目指している目標が2つあります。
ひとつは、私たち広島県内の高校で組織する「広島県高等学校工業クラブ連盟」が主催の「技能コンクール」で、"CADコンペ"たるものを創設できたらと考えています。
様々なCADが存在するなか、それぞれの特徴や機能を活かした作品、例えば他のアプリケーションとの連動やデータの加工など、今までにない創造性あふれる新しい作品で会場が一杯に埋め尽くされる。まさにCADの広範な技術教育の始まりと位置づけても良いのではないでしょうか。
もうひとつは、これも県内の高校で組織の「高等学校教育研究会工業部会建築系小部会」の主催で、"中学生参加のCADコンペ"を開催できたらと考えています。現在、中学校の「技術・家庭科」の授業がどんどん削られています。少子化のなか、ものづくりに関する教育までが減らされるという現状をみると、わが国の将来はいったいどうなるのか、そんな不安がよぎります。
実は、そのような考えを共にする先生方と力を合わせ、県内の中学校に企画の趣旨などを積極的に紹介しアプローチしているところなんです。中学校のほとんどはコンピュータ設備が整っていますしCADもフリーソフトのjw_cadを導入できます。当然、指導は私たちが直接出張するため何の問題もありません。
少子化のなか、こういったすその部分で建築やものづくりに興味を持ってもらう。是非、実現に向け取り組んで行きたいですね。
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