一般社団法人 全国建築CAD連盟【AACL】

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「准2級」試験のご案内

 

准2級 の目的

 2024年10月試験より、新たに「准2級」試験を新設いたしました(一般受験は2025年

4月より受験開始)。
 これは既存の「3級」試験と「2級」試験の出題内容・難易度に大きな差があることか
ら、その中間級を設けることで個々の受験者のそれぞれのレベルにあった目標を設定し
やすくすると同時に、実社会が求めるCADユーザーのさらなる質的向上への期待に寄与
することを目的としています。
 これにより「3級合格者が次の2級を挑戦するにはハードルが高い」というご意見や、
「難易度の高い2級試験に繋がるような勉強がしたい」などのお声にも十分お応えでき
るものと考えています。
 

3級・2級 との違い

 まず「3級」試験との違いについてご紹介します。「准2級」試験も3級試験と同様に

トレース技能に的を絞った試験です。しかし、3級試験はトレースする課題図面が平面

図の部分図であるのに対し、准2級試験ではより実務に近い「平面詳細図」や「立面図」
などの建築一般図を作図するため、まずそれらの基本的な表現方法を理解することも目
的としています。
 試験は、具体的には「1階平面詳細図」と「南立面図」の参考図と完成図が用意され、
補足説明文に従って参考図をもとに完成図をトレースするものです。
 3級試験はCADの操作に関する理解度と正確性を問う内容ですが、准2級試験ではその
能力に加えさらに「スピード」も持ち合わせているかを見てまいります。
 
 次に「2級」試験との違いについてご紹介します。完成させる図面は2級、准2級試験
ともに「1階平面詳細図」と「南立面図」ですが、2級試験の平面詳細図の作図にあたっ
ては、建具の位置や部材のサイズ、設備機器類の位置やサイズにも詳細な指示がないた
め受験者による適切な判断が求められます。しかし、准2級試験ではこれらのすべてに
数値が与えられるため、必ずその指示通り作図することになります。
 さらに、2級試験の南立面図の作図においても屋根の高さや位置などは、受験者が持つ
基礎的な建築知識と試験問題の「屋根伏図」・「断面図」の情報からすべてを正確に求め
なければなりませんが、准2級試験では屋根の高さや位置なども寸法やグリッド線の数で
指示されるため、その建物がどのような形状をしているのかを理解さえしていれば比較的
スムーズに完成させることができます。
 

准2級 に期待すること

 准2級試験の練習では、平面詳細図の壁や建具の位置(グリッド線との関係性)や建具の
詳細の形状を把握したり、設備機器類・造作材等の表現方法や納まりなどの基本を学習で
きます。
 さらに南立面図では、軒高位置を基点とする勾配線を利用した屋根の棟の線の描き方な
ど、2級試験受験に向けて必ず押さえなければならない基本がしっかりと習得できます。
 これらの経験は、最終的に人気・レベルともに高い2級試験取得を目指す方々にとって
は非常に大きな経験となり、必ずや有益に働くものと期待しています。