一般社団法人 全国建築CAD連盟【AACL】

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准1級試験のポイント

   

准1級試験は課題図面をトレースする試験です。ただし、同じトレース試験の3級・4級とは試験の内容も性格も全く異なります。

具体的には図面の分量と密度は過去の一級建築士試験の設計製図試験とほぼ同じものです。寸法は必要最低限しか示されませんので、建物の用途や特性から受験者が判断し、3時間30分で全図面を完成させる非常に難易度の高い試験です。

要求される能力は、@効率よく作図するために必要なCADシステムの各種設定に関する知識、A課題図面を読み解き・入力手順を計画する能力、B図面内各部の規格サイズ・適正サイズ等の知識、CCADシステムの図面作成機能と修正機能に関する高い知識と操作能力、D訓練段階で知り得る自らの様々な課題を克服するための方法を工夫・会得する能力、などの「総合力」が要求されます。

 

CADシステムの設定(10分)

試験開始後すぐに、10分間のCADシステムの設定時間が与えられます。ショートカットキーの設定や作業効率の高いかつ自らが使用しやすいCAD環境の設定をここで行います。

団体受験などの受験者で、CADの設定がすでに済んでいる場合などは、この間は次の「課題図面の読み取り・入力計画」の時間まで静かに待機します。

なお、このCADシステムの設定時間中は、試験問題を開くことは禁止されていますのでご注意下さい。

課題図面の読み取り・入力計画(30分)

与えられた各課題図面を読み取り、いかに早く効率よく作図するかをここで計画します。

一般には、この課題図面を作図する際は、例えば1階平面図が完成したら、これを2階用としても保存し、1階と異なる部分を修正しながら2階平面図として仕上げますが、この方法はこの試験では適していません。

すなわち、各図面の作成の全体を見越し、共通部分などを先に描き各階の図面用として保存する方法が必要となります。共通部分とは、例えば躯体、階段、エレベータ、PS、DSなどです。

准1級の課題図面は膨大な分量のため、この試験にとってこの入力計画の時間は大変重要になります。

課題の作図(3時間30分)

課題図面(全4面)では、柱・壁の位置など必要最低限の寸法しか示されませんので、寸法指定のない箇所は、建物の種類(用途)や特性を理解した自らの適切な判断により作図していきます。

准1級の問題は縮尺が1/200です。従って建物の企画段階の図面であるため、寸法指定のない箇所は、図面の各部が適切なサイズ・規格サイズであれば、試験問題と多少異なっていても問題はありません。ただし、法律に適合するサイズは確保したほうが望ましいため、例えば階段などはバリアフリー新法(ハートビル法の後継法)に規定されるサイズ等を理解されておくことが望ましいと考えます。

また、廊下、ドアの開口、エレベータ、便所の機器・設備類、外構図用図形(駐車・駐輪スペース・出入口マークなど)などはどのような課題でもかならず必要となるので、こちらもその適切なサイズ・規格サイズについては試験までに習得していたほうが望ましいでしょう。スケールでサイズや位置を読み取っても構いませんがその方法は准1級の合格には不向きと考えています。

なお、各部位の適切なサイズ・規格サイズ等については公式ガイドブックでもご紹介しています。